2026.01.31
前回までのおさらいと後編の位置づけ 前回のブログでは、・考えられる雨漏り原因の整理・補修方法の方向性・今後のメンテナンスの考え方についてお伝えしました。後編となる今回は、実際に雨漏りが疑われる具体的な箇所を、写真付きで詳しくご紹介します。天窓(トップライト)は構造が複雑なため、一…

~お問い合わせのきっかけは「1階リビングへの雨漏り」~
今回ご相談をいただいたのは、高砂市にお住まいのお客様からでした。
お問い合わせの内容は「強風を伴う雨が降るたびに、1階のリビングで必ず雨漏りが起きる」という切実なものでした。
雨漏りは一時的に止まることもありますが、**「特定の条件下で必ず発生する雨漏り」**は、建物内部で被害が進行している可能性が高く、早急な調査と対処が必要です。
コチラのご自宅も、通常の雨ではあまり雨漏りしないが、風を伴うと必ずと言っていい程、雨漏りが発生しており、これまでは我慢してきたが、綺麗に改善をしていきたいとのことでお問い合わせを頂く事となりました。
近年は、ゲリラ豪雨や線状降水帯の発生など、一昔の気候では考えられないような異常気象が発生することがあるため、雨漏りの放置は危険を伴います!





ご自宅は車通りの多い道路に面した2階建て住宅。
交通量が多い住宅の立地では住宅街と異なる特徴があり、風を伴う雨=横殴りの雨が建物に強く当たる傾向があります。
【交通量が多い住宅立地の特徴】
・風の通り道になりやすい
・突風が建物に直接当たりやすい
このような立地での特徴も、今回の雨漏りを考えるうえで重要なポイントでした。
雨漏りが発生しているのは、1階リビングの真上となります。
・1階屋根・・・いぶし瓦
・2階外壁・・・木目調のトタン外壁
リビング付近の軒裏(屋根の裏側)を確認すると、屋根の骨組みとなる【垂木(たるき)】が変色している状態でした。
【垂木とは?】
屋根を支えるために斜めに架けられている木材で、屋根の強度を保つ重要な構造部材です。
この垂木が変色しているということは、長期間にわたって水分にさらされていた証拠でもあります。
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👉屋根の内部の構造ってどうなっているの?
木下地である垂木や野地板は、雨漏りが発生すると”木下地が水分を含む➡次第に乾燥し乾く➡再度雨漏りし濡れる”を繰り返すことで、次第に腐食が進行していきます。
さらに、雨漏りが続き木下地が腐食していくと以下の様な二次被害が懸念されます。
【雨漏りによる懸念される二次被害】
・シロアリ被害
・カビの発生
・大規模な大工工事が必要になる
これらのリスクからも、雨漏りの放置は非常に危険であることが分かります。
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👉雨漏り修理は自分でできる?応急処置の方法とプロに任せるべき修理範囲の判断ポイント
詳細な調査を行った結果、雨漏りの原因は屋根と2階外壁の取り合い部分であることが判明しました。
近年の住宅では、この部分には**壁際板金(雨押え板金)**と呼ばれる金属部材が必ず取り付けられています。
【壁際板金(雨押え板金)とは?】
壁際板金とは、屋根と外壁の隙間から雨水が侵入しないようにするための板金部材です。
屋根面を流れてきた雨水を外へ逃がし、外壁内部へ水が入り込むのを防ぐ重要な役割を果たします。
こちらの現場での同箇所の取り合いはというと、以下の様な状態でした。
・瓦の上端に漆喰が塗り上げられているだけ
・瓦と外壁の間に明確な隙間が存在
雨漏りを予防する雨仕舞(あまじまい)がまったく出来ていない状態であることが分かりました。
さらに、雨漏り付近では、瓦や外壁内部に使われている土が剥がれ、流れ出ている箇所も確認できました。
これは、吹き降りの雨が内部に入り込み、内部の土を押し出していることに繋がっています。
以上の調査結果から、今回の雨漏りは、屋根と2階外壁との取り合いに生じた隙間が原因であると断定しました。
調査の結果をお客様には説明したうえで、以下の工事をご提案しました。
屋根と2階外壁取り合いへの【壁際板金】新設
2階トタン外壁の一部張り替え
外壁内部への【透湿防水シート】新設
これらをセット工事として行うことで、雨漏りを根本から解消することが出来る工事内容となっています。
雨漏りの原因説明、施工方法、再発防止策をご説明したところ「この工事内容であれば工事後も安心できる」「原因がはっきり明確で分かりやすい」とご納得いただきました。
また、工事代金も足場不要で税込22万円という比較的抑えた金額であったため、工事をご依頼いただきました😊!
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着工後、まずは雨漏り原因となっている2階外壁のトタン外壁を撤去しました。
撤去後は、内部の木下地の状態を入念に確認します。
木材としての経年変色は見られましたが【腐食】や【強度低下】は確認されず、状態は良好でした。
そのため、既存の木下地は再利用することになりました。
外壁解体・木下地の確認後、外壁用の【透湿防水シート】を施工しました。
【透湿防水シートとは?】
・外からの雨水は躯体内部に通さない
・壁内部の湿気は外へ逃がす
この様な特性を持つ、外壁専用の防水シートです!
今回使用したのは、ケイミュー㈱製 透湿防水シート「ウォーターガード」。
外壁内部の結露防止にも効果的な製品となっています(^^)/
透湿防水シート施工後、新しい外壁材を固定するための【胴縁(どうぶち)】を取り付けます。
【胴縁とは?】
外壁材と防水シートの間に取り付ける木材で、以下の様な役割を担っています。
・外壁材をしっかり固定保持する
・外壁材と防水シートとの間の通気層を確保
隙間なく、等間隔で施工することで外壁の仕上がりと耐久性が大きく向上します🔨
屋根と外壁の取り合い部分には、壁際板金を固定するための木下地も新設しました。
この下地は透湿防水シートの内側に仕込み、木下地→ 壁際板金→ 透湿防水シートで被せるという多重防水構造を形成します。
今回の工事では、雨水が建物の中へ入り込まないよう、何重にも対策を施した施工を行っています。
まず、外壁の内側にしっかりとした下地材を取り付け、その上から**壁際板金(雨押え板金)**を設置します。
この壁際板金は、取り合いに対して吹き付けてくる吹き降りの雨水を外へ逃がす「雨よけ」の役割を果たします。
次に、既存木下地に施工した透湿防水シートを、先ほど取り付けた壁際板金の立ち上がり部分までしっかりと被せています。
この施工を行うことで、もし外壁のすき間から雨水が入り込んだとしても、この防水シートが受け止め、建物の中まで水が入らない仕組みになっています!
最終的には、この防水シートの上から外壁材を張り上げるため【瓦屋根】→【壁際板金】→【透湿防水シート】→【外壁材】というように、何層にも重なった構造で雨水をブロックしています。
完成すると見えなくなってしまう部分ですが、このような「見えない場所」を丁寧に施工することで、強い雨や風が吹く日でも安心して暮らせる住まいになります。
今回の工事では、雨漏りの原因となっていた屋根と外壁の取り合い部分を、根本から見直し、再発しにくい構造へと改善しています!
新しい外壁材には、**㈱ヨドコウ製 ヨドプリントEN型(土佐焼杉色)**を使用しました。
元々の外観イメージを崩すことなく、美しく仕上がりました✨
外壁上端の取り合い部分には、職人が現地で採寸・加工した【見切り材】を取り付けています。
外壁材のリブ部分に板金ビスで固定し、見た目・防水性ともに高い仕上がりとなりました。
この見切り材の採寸・加工は、板金職人の加工技術が必要となる一品となっています!
壁際板金と外壁張り替え工事が完了し、屋根と外壁の隙間は完全に解消し雨仕舞も万全な仕上がりとなりました!
完工後、強風を伴う雨が降った際も雨漏りは一切再発していません。
お客様からは「これで安心して暮らせます。もっと早く相談すれば良かった!」と嬉しいお言葉をいただきました(^^♪
雨漏りと聞くと、「天井から水がポタポタ落ちてくる」そんなイメージを持たれる方が多いかもしれません。
しかし、実際には気付きにくい雨漏りの方が、建物にとっては深刻なケースが多いのです。
・発生していても、すぐには気付きにくい
・雨水が室内に出る前に、内部で被害が進行しやすい
・異変に気付いた時には、下地の木材が傷んでいる
・「修理が高額になりそう…」と不安で相談しにくい
このような特徴を持つ雨漏りは、決して珍しくありません。
特に屋根と外壁の取り合い部分や、壁の内部、軒裏などは、見た目では分かりにくく、雨水が少しずつ染み込むため、被害が静かに進行してしまいます。
そして怖いのは、「まだ大丈夫だろう」と思っている間に、柱や梁などの大切な構造部分が傷んでしまうことです。
そうなると、軽微な補修工事だけで済んでいたものが、大工工事を伴う大掛かりな修繕になってしまうケースも少なくありません。
一方で、早い段階で原因を特定できれば、工事内容も費用も抑えられることが多いのも事実です。
「雨漏りかどうか分からない」
「念のため一度見てほしい」
このような段階での調査・点検は、決して大げさなことではありません!
私たちは、無理な工事の押し付けや、不安を煽る説明は行いません。
現状を分かりやすくお伝えし、本当に必要な対策だけをご提案しています。
少しでも気になる症状があれば、被害が大きくなる前に、まずは調査・点検だけでもご相談ください。
それが、大切なお住まいを長く守る一番の近道です。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
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